私は、大学時代にアメリカンフットボールに打ち込んでいました。しかし、長引く腰痛に悩み、なかなかパフォーマンスを発揮することができませんでした。そんな中で『痛み治療』を受けたことを機に、痛みをコントロールすることで生活の質(QOL)が大きく向上することを実感しました。そして、医師としてペインクリニックの道を志すことを決心しました。
医師になってからの7年間は大学病院や総合病院の手術室で麻酔医として勤務しました。その後、大学病院で7年間、民間病院で5年間、ペインクリニックの診療と研究に従事し、多くの患者様のQOLの向上に貢献してまいりました。痛みの存在は、動くことが億劫になる・行動範囲が狭くなる・外出頻度が減る・体を動かす機会が減るなど、快適な日常生活の大きな妨げになります。そのような状態が続くと、筋肉量の減少や心肺機能の低下をも引き起こし、健康寿命が短くなってしまう可能性を高めてしまいます。(※健康寿命=平均寿命−病気などで動けない時間)
近年、「健康寿命を延ばしましょう。そのために運動習慣をつけましょう。」とよく言われます。運動習慣は筋肉量の低下を防ぎ、心肺機能に良い影響を与えるのでとても重要です。しかしながら、年齢を重ねるにつれて骨、関節や筋肉などの様々な箇所に不具合が生じ、その状態で無理矢理に体を動かしたり、間違った姿勢で運動をしたりすると、怪我をする可能性が高くなってしまいます。また、アスリートとしてスポーツ大会に参加するほどに継続的に運動される方の場合でも、長期間の離脱や選手生命の短命化に繋がる可能性があります。
痛みのために、起き上がり・立ち上がり・歩行などの日常生活がつらい方、ウォーキング・ジョギングなどの軽い運動も躊躇してしまう方、アスリートとしてパフォーマンスを発揮できていない方など、痛みを抱えられている方は、いつでも気軽にご相談ください。人生100年時代、これまでのペインクリニック診療や自身の痛み治療の経験を活かして、より良い生活のために痛みが出にくい体を作ることを診療方針に掲げ、地域の健康寿命の延伸に少しでも貢献したいと考えております。