当院では、痛みに繋がる【疲労】に対して効果があるとされる各種注射・点滴を取り扱っています。また、自費リハビリテーションも行っていますので、身体の「内」「外」から痛みにアプローチが可能です。各種注射・点滴は【美肌効果】もありますので、ご興味をお持ちの方は、お気軽に医師までご相談ください。
疲労
疲労は、「これ以上、運動や仕事などの作業を続けると体に害が及びますよ」という警告サインのひとつと考えられています。これを放っておくと、「肩こり、頭痛、腰痛、目のかすみ、睡眠障害、思考能力の低下、注意力の低下、動作緩慢や行動量の低下」などの症状が出現する可能性があります。
また、疲れが蓄積すると防衛反応としてステロイドホルモンが分泌されます。ステロイドホルモンが多量に分泌されると、免疫力の低下、動脈硬化、高血糖や肥満などのリスクが高くなり、結果として、風邪にかかり易い、生活習慣病、メタボリックシンドローム、心筋梗塞や脳梗塞などの原因になります。
疲労の原因
活性酸素による酸化ストレスが挙げられます。活性酸素は、働きすぎ、激しい運動、加齢、紫外線や睡眠不足などにより発生します。通常、抗酸化酵素により、発生した活性酸素は分解され体内から除去されますが、発生する活性酸素の量が抗酸化酵素の働きを上回ると自律神経や筋肉が活性酸素によって攻撃されて疲労へとつながります。
「TCAサイクル」の不調が挙げられます。体のエネルギー源となるのは「炭水化物」「脂質」「タンパク質」で、これらは体内で消化されて、細胞の中でエネルギーを生み出す「TCAサイクル」に取り込まれます。このエネルギー代謝のサイクルには、ビタミンB群が必要で、不足すると栄養素を効率よくエネルギーに変換できなくなり、疲れやすくなります。
疲労時の主な症状
- 眠りが浅い
- 集中力・思考力の低下
- 気力がない、やる気が出ない
- 肌が荒れて化粧ののりが悪い
- 頭痛・肩こり・腰痛などの種々の痛みがある
- 朝起きるのがつらく、だるくて体に力が入らない
点滴療法
高濃度ビタミンC点滴
高濃度ビタミンC点滴療法は、血管の静脈内に大量の高濃度ビタミンCを点滴することにより、「疲労回復」「免疫力アップ」「美白・美肌」「抗アレルギー作用」「がんの抑制」など様々な効果が期待できます。ビタミンCは水溶性であるため、サプリメントなどで大量に経口摂取しても余剰分は尿としてすぐに排泄されてしまいます。しかし、点滴での投与を行った場合、サプリメントなどの内服とは比べものにならないほどの高濃度のビタミンCを摂取することができます。
当院の高濃度ビタミンC製剤は、防腐剤を一切含まないマイラン社製ビタミンC(25g/50ml)を取り扱っています。
主な効能
- 免疫力向上 - 風邪予防、疲労回復、快眠作用、精神安定作用
- 抗酸化作用 - 老化・生活習慣病予防
- メラニン合成抑制 - シミ・肝斑の改善、美白効果
- 抗アレルギー作用 - アトピー性皮膚炎の改善
- コラーゲン合成促進 - シワ・たるみの改善
- 肌の保水力促進 - 乾燥肌対策
- 抗がん作用 - がん予防、がん治療
点滴の頻度
週1~月1回程度の点滴を定期的に続けることをお勧めしています。
点滴時間
約30分~1時間(濃度により異なります)
注意事項
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方。
- G6PD欠損症の方とインスリンの持続自動注射器をされている方は、高濃度ビタミンC点滴を受けられません。
- 心不全の方や腎機能に問題のある方は、高濃度ビタミンC点滴を受けられないことがあります。
- 高濃度のビタミンC点滴には利尿作用があるため、のどが渇くことがあります。
- 点滴中、血管の痛みを感じることがあります。また、0.1%未満の確率で、ショックを起こす場合もあります。
G6PD検査の必要性
G6PDの活性が低い方に25g以上の高濃度ビタミンC点滴を行うと溶血発作を起こす可能性があります。そのためにG6PD 活性が極端に低い場合には高濃度ビタミンC 点滴ができません。なお、検査は初回のみで、2回目以降は不要です。他院にて検査をしたことがある方は検査結果をお持ちください。
#G6PD 活性異常症は日常生活をおくる分にはほとんど不都合・不具合はありません。
マイヤーズカクテル点滴
米国メリーランド州のマイヤーズ医師が考案しました。その後、ペンシルバニア州のゲイビー医師によりAlternative Medical Review誌(2002年)にマイヤーズカクテルとして紹介されました。現在、マイヤーズカクテルは米国における自然療法の標準的な点滴療法の一つとなっています。
マイヤーズカクテルの基本は、ビタミンB1,B2,B3,B5,B6,B12,ビタミンC、カルシウム、マグネシウムなどのビタミン・ミネラルによる総合的な点滴療法で、インフルエンザ、風邪症状、慢性疲労症候群、片頭痛、気管支喘息、アスリートの運動能力向上など多くの疾患に有効と報告されています。
主な効果
栄養素であるビタミン、ミネラルなどを体内に投与することによって疲労回復効果が期待できます。
有効性が期待される疾患
片頭痛、全身倦怠感・疲労、慢性疲労症候群、線維筋痛症、こむら返り、急性上気道炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎など
点滴の頻度は
週1~月1回程度の点滴を定期的に続けることをお勧めしています。
注意事項
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方。
欧米の研究では、重篤な副作用は認められていませんが、治療法として、静脈点滴を用いますので、血管痛、針を刺した部位の腫れや内出血を起こす可能性があります。非常に稀ですが、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
ビタミン(にんにく)注射・点滴
疲労回復に重要なビタミンB・C群を豊富に含む総合栄養注射のことですが、にんにくにはビタミンBが豊富に含まれることから「にんにく注射」として認知されています。
体のエネルギー源となるのは「炭水化物」「脂質」「タンパク質」で、これらは体内で消化されて、細胞の中でエネルギーを生み出す「TCAサイクル」に取り込まれます。このエネルギー代謝のサイクルには、ビタミンB群が必要で、不足すると栄養素を効率よくエネルギーに変換できなくなり、疲れやすくなります。
特に、「ビタミンB1」には「慢性疲労」、「筋肉痛」や「肩こり」などの原因となる乳酸を分解してエネルギーに変える作用があります。よって、ビタミンB1が不足するとエネルギーを作り出せなくなるだけでなく、疲労が蓄積し、元気が出ず、疲れやすくなってしまいます。また、ビタミンB1は美容に効果的な成分で、肌質改善も得られます。
主な効果
- 即効性の疲労回復
- 血行がよくなって新陳代謝が高まる
- 肌荒れ改善、美しさや健康を保つ効果
- 慢性疲労、夏バテ、倦怠感、冷え性の改善
点滴の頻度は
疲れを感じたときや肌質悪いときに随時。
注射/点滴時間
点滴の場合は約20分
注意事項
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方。
静脈注射を用いますので、血管痛、針を刺した部位の腫れや内出血を起こす可能性があります。非常に稀ですが、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。